流山児祥オフィシャルブログ『祥 MUST GO ON!』

公演情報
楽塾創立20周年記念公演
『すももももももモモのうち』


【作】佃典彦
【演出】流山児祥
【出演】
〈楽塾〉
いそちゆき 河内千春 川本かず子 桐原三枝 阪口美由紀 佐野眞一 関口有子 高野あっこ 辻洋子 内藤美津枝 二階堂まり 西川みち子 平山郁子 みかわななえ 村田泉 めぐろあや
〈流山児★事務所〉
流山児祥 柏倉太郎 山下直哉 森諒介 星美咲 橋口佳奈 竹本優希

【日程】
2017年5月3日(水・祝)〜6日(土)

【会場】座・高円寺2(東京都)

【チケット】
指定席(一般) 3,500円ほか
3月3日(金)より発売

【お問合わせ】
流山児★事務所
TEL:03-5272-1785(平日13時〜17時)
E-MAIL:mail@ryuzanji.com


だいこん・珍奇なゴドー
だいこん・珍奇なゴドー



【作】戌井昭人
【演出】流山児祥
【音楽】栗木健
【振付】北村真実
【出演】
塩野谷正幸、佃典彦、伊藤弘子、月船さらら、山崎薫、栗原茂、谷宗和、大久保鷹、土井通肇
佐藤華子、里美和彦、冨澤力、柏倉太郎、平野直美、星美咲、橋口佳奈
演奏/栗木健、諏訪創

【日程】
2017年3月15日(水)〜22日(水)

【会場】ザ・スズナリ(東京都)

【チケット】
指定席(一般) 4,000円

公演詳細はこちら
流山児★事務所
2017年度新人募集
《二次募集》
劇団で活動することに興味がある人を募集します。

【募集人員】
6名 (俳優・スタッフ・制作)
18歳以上35歳未満。
国籍不問。心身ともに健康な男女

【第一次審査:書類選考】
以下を流山児★事務所まで郵送してください。
(1)履歴書(連絡のつく電話番号とメールアドレスを記載のこと)
(2)写真1点(バストアップ)
(3)作文「流山児★事務所に入団してやりたいこと」(400字程度)
応募〆切:2017年4月5日(水)必着

【第二次審査:実技・面接】
書類選考通過者のみ、連絡いたします。
審査日:2017年4月8日(土)午前
※実技審査料3,000円は当日持参のこと。
※スタッフ・制作は面接のみ(無料)です。

【入団後の活動】
流山児★事務所の活動に準じていただきます。
優秀な新人は劇団公演、海外公演などに参加できます。

【入団後の費用】
(1)入団金:50,000円
(2)研修費+稽古場維持費:月額10,000円(月納)
※入団1年後には稽古場維持費:月額5,000円のみとなります。

【お問合せ・応募先】
流山児★事務所 新人募集係
〒162-0045 東京都新宿区馬場下町60番地 まんしょん早稲田307
TEL:03-5272-1785(平日13時〜17時)
E-MAIL:mail@ryuzanji.com
CD/DVDを買う
続オールド・バンチ〜復讐のヒットパレード!〜 DVD

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「続オールド・バンチ〜復讐のヒットパレード!〜」「続々オールド・バンチ〜カルメン戦場に帰る〜」DVD発売中!
その他公演パンフレットなど
 ≫詳しくはこちら

発売中の演劇雑誌「悲劇喜劇」3月号「特集:2016年の演劇」で大笹吉雄(演劇評論家)氏が「OKNAWA1972」「代代孫孫2016」を選出。70人の演劇関係者アンケートでも「OKINAWA192」(詩森ろば:作・演出)6月@スズナリと「代代孫孫2016」(パク・クニョン:作 脚色・演出:シライケイタ)9月@Space早稲田が、選出されている。

私を「俳優ベスト」に「選出」してくれている貴重な評論家も・・・・・がんばります。

でもって、これまた発売中の演劇雑誌「テアトロ」3月号の「劇評家21氏による2016舞台ベストワン・ワーストワン」にも8人の劇評家が「OKINAWA1972」「代代孫孫2016」を高く評価している。流山児★事務所の2016年の2本の本公演は多くの人々の記憶に残る作品となったのである。

流山児★事務所は3作の「新作音楽劇」で、2017年も一気に駆け抜けます。

3月『だいこん・珍奇なゴドー』@スズナリ
5月『すももももももモモのうち』@座高円寺2
2018年1月『オケハザマでええじゃないか』@スズナリ
2017-02-15 11:56 この記事だけ表示

【最新前売状況】   15(木)現在。
15(水)夜「前売完売」
16(木)夜「前売完売」
17(金)夜「残席僅少」 ※今すぐ予約
18(土)昼「残席僅少」 ※今すぐ予約
18(土)夜「余裕アリ」 ※今すぐ予約
20(日)昼「残席僅少」 ※今すぐ予約
21(月)昼「超大いに余裕アリ」※おすすめ
21(月)夜「余裕アリ」※おすすめ
22(火)昼「超大いに余裕アリ」※おすすめ

上演時間1時間40分 開演1時間前スズナリ窓口で当日券発売!

※予約受付はコチラで開演3時間前まで受け付けています。
今すぐ予約→https://www.quartet-online.net/ticket/daidai?m=0abjgca … …

当日券アリ→03・5272・1785
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直木賞作家:佐々木譲さんの「劇評」

韓国で上演すればこの作品はストレートな「一族の歴史」ものだけれど、シライケイタはこの原作の設定を逆転させ、台詞を完全に日本人のものに置き換えてしまった。すると、この舞台上の日本はかつて韓国の植民地であり、独立したけれども南北に分断され、ベトナム戦争にも参加した歴史を持つ、という国になる。ある種のパラレル・ワールドものという言い方もできるかもしれない。

ところが観ているうちに、この作品はパラレル・ワールドものというよりは、アクチュアルな近未来もののように見えてくる。韓国の近・現代史が、いま予想しうる日本の明日そのものではないかと思えてくるのだ。たとえばアメリカ軍後方支援で外国に派遣され精神を病んだ帰還兵の姿は、いまやけっして他人事ではない。

シライケイタ演出により、おそらくは原作者の意図を超えてヘビーな問いかけを持つことになった舞台。
2016-06-16 15:43 この記事だけ表示
こんな「劇評」も。有難うございます。

BY CORICH舞台芸術より タケミン

これは今われわれに問われている問題の縮図のようにも思えた。
骨太のドラマがとても見ごたえがあった。
特に、男たちのぶつかり合いを演じた役者陣の熱量が圧巻だった。

原子力発電所内の奥底の現場で予期せぬ大地震が発生して命運を共にせざるを得ない窮地に追い込まれた男たち。
統率力のあるリーダーを選んで身を委ねるべきか、それとも皆んなで知恵を絞って合議制で行動すべきか?しかしそれに重なるように、権力側の人間とそれを暴こうとする人間の対立の構図も次第に明らかになってくる。

そんな対立も、生死の極限状態に近づくにつれ、心の奥底にある純粋な感情にかき消され、新たに生まれた連帯感によって全員を一つの行動へと突き動かしていった。

BY CORICH舞台芸術より なしか

暗闇、静寂、光、衝撃。様々な立場の作業員の衝突と怒号。極限状態な中の正論の虚しさ。選択の迷いと激しい議論の展開が起こるのに水音だけはよく響く。現実でも嘘みたいな事が起きようとしているがあれが理性の感覚だったのかも。

これまで見た日澤さんの演出の中ではかなり派手なアングラ演出というような感じで面白かった。これをまた鐘下さんがやると違うんだろうな。
久しぶりに言いたいことを言ってる「老舗」演劇を見たっ!って印象。

あ、流山児事務所30周年記念公演の中の一作で、鐘下作、日澤演出のためか、前説で流山児さんの「イッツ、ショーターイム!」が聞かれなかったのは残念。
鐘下さん、密閉空間の展開がお好きなのね。
2015-06-29 12:33 この記事だけ表示
         小澤俊夫(プロデューサー)

昨6月26日、下北沢のザ・スズナリで流山児★事務所創立30周年記念第4弾「新・殺人狂時代」(作:鐘下辰夫、演出:日澤雄介)を観た。レジナルド・ローズの「12人の怒れる男」をモチーフにした前作「殺人狂時代」(2002年、演出:流山児祥)は見ていないが、チラシによると「傭兵たちの叛乱の物語」を討論劇スタイルで上演したそうだ。今回の「新・殺人狂時代」は中味も形式もがらりと?変わり、3・11福島原発事故を背景に、原子炉建屋内?に閉じ込められた作業員たちの話。前作が「傭兵たちの叛乱の物語」ならば、本作は「国家により抹殺される人々の物語」。

幕が上がると漆黒の闇。どこかから男たちの声が聞こえてくる。どうやら何かの事故が起きたようだ。やかて懐中電灯の明かりが点り、お互いの無事を確かめ合う。瓦礫に埋もれた場所は密室と化し、他の場所に移動する術もない。配管を叩いて外と連絡を取ろうにも反応がない。と壁を破って数人の男たちが合流する。別の場所で作業をしていた連中だ。密室の中は、総勢13名。そこに轟音と共に津波が押し寄せるが、彼らの場所は浸水から免れる。(このあたりから原発事故で電源喪失した建屋内に閉じ込められた作業員と判る)。作業員たちは救助を待つが、管理事務所では彼らが閉じ込められている事を知っているにも関わらず、一向に救助の手が差し伸べられない。喉が渇いても、放射能で汚染されているであろう溜まった水を飲むものはいない。彼らのいらだちも募り、些細なことで喧嘩が始まる。地元の作業員対下請け作業員。その中には肩に入れ墨のあるヤクザや、作業員として潜入したフリーのルポライターの姿もあった。喧嘩が収まると、彼らは何故救助が来ないか疑い出す。もしかして電力会社や国は、俺たちを見殺しにしようとしているのではないのか!ルポライターが持っていた録音機に、遺言を吹き込む一同。だが・・・。

冒頭5分近くが漆黒の闇で、その後15分位が照明は懐中電灯1本。目が慣れてくるのと同時に照明も徐々に足しているので、後半はおぼろげながら役者たちの表情も分かるのだが、何か所かで客席に向かって照明による目くらましをするのであれば、1回目の目くらまし以降は照明をもう少し足してほしかった。演出家の狙いは判るが、後ろの席に座った客には役者の表情をつまびらかに読み取ることが出来ない。役者たちもそれぞれ頑張っているのだが、左記の理由で誰が誰だか判らぬ始末ではあったが、ヤクザの加藤を演じた温泉ドラゴンの白井圭太の演技が光る。気弱な作業員を演じた塩野谷の演技も臭いを放つ。導入部とラストにはノイズのような音楽?が用いられるが、劇中は無音。時々聞こえる水の垂れる音は効果的。原発の作業員だったら防護服を着て線量計を付けているはずだが、普通の作業着で放射能の話をするのは?外部と連絡が取れないというが、携帯録音機は持っていても連絡用無線や携帯電話を誰一人持って行いないのは?そんな疑問を抱かせる部分はあったが、福島原発事故が何も収束していない現在、この作品を世に問う事には大いに意義がある。昨今、何を言いたいのかさっぱりわからぬ芝居も多くなってきた中で、常に反権力の立場を貫き通す流山児★事務所の公演にはいつもながら溜飲が下がる。

原発作業員の内、既に800人が死亡しているという情報もある現在(『東北大学医学部附属病院が、福島第1原発について「極秘情報」が外部に洩れないように緘口令を敷いている。 それは、福島第1原発の大事故現場に送り込まれた作業員(約3000人)のうち、すでに800人が放射能により死亡しているのに、東北大学医学部附属病院が緘口令を敷いて、外部に洩れないようにしているということだ。』NAVERより)、この「新・殺人狂時代」の話は、決して絵空事ではない。

福島原発事故による汚染状況も一向に判らず、被曝した人々の数も未だ不明。チェルノブイリでは事故後5年経った時点で、避難地域の年間放射線量は5m㏜(強制避難地域の年間放射線量は10m㏜)にもかかわらず、福島では避難解除地域の年間放射線量が20m㏜とチェルノブイリの4倍の値。政府はこの値以下で避難している人々に帰還するよう呼びかけ、原発から20キロ地点に「ふたば未来学園」を今年4月に開校させ、安全信をでっち上げる。しかも安倍政権は昨年12月に秘密保護法を交付し、政権に都合の悪い情報を隠蔽。そして集団的自衛権行使を国会で通過させ、この国を戦争へと導く安倍晋三と仲間たち。「新・殺人狂時代」の殺人狂とは、安倍晋三と仲間たち(日本会議)を指しているのだろうか。だったら「殺人狂時代」の傭兵たちをみんなで雇い、安倍一族を一掃してやろう!。(文中敬称略)

2015-06-28 00:47 この記事だけ表示
遂に出た、山田勝仁氏の「田園に死す」劇評。

下北沢ザ・スズナリで上演中の流山児★事務所「田園に死す」。
 09年の初演、12年の再演に続く3演目で今回がファイナル公演。それもあってか客席は超満員。
 開演アナウンスをギロチンで断ち切るかのような暗転で開幕。

 30数人の出演者が次々に立ち現われ、バラバラに解体しコラージュした寺山修司の短歌を読み上げる。その舞台に映画「田園に死す」のファーストシーンの映像が重なるスペクタクルな演出は何度見てもゾクゾクする。
 次いで、柱時計の前での平野直美と沖田乱の掛け合い。時計は12時05分を指している。寺山修司の心電図がフラットになった時間だ。故障したまま時を止めた時計をめぐって延々とループする2人の会話。
 やがて主人公たる「シンジ」が登場。母殺し、家出、サーカス団の闖入と、「田園に死す」のモチーフが展開するたびにシンジが増殖していく。
 寺山作品を相当読み込んだであろう天野天街による「身毒丸」等の、さまざまな寺山作品からの引用、コラージュ。映像やダンスでの立体化。
 シーザーの音楽をここまで的確に引用し、使った例はほとんど知らない。
 故障した柱時計が動き出すのが12時05分。寺山の心音が止まる時刻。
 スズナリの階段を上っていく晩年のシンジが少年時代のシンジと入れ替わる。何度見てもこのラストッシーンには涙。 寺山修司よ永遠なれ。

 先日、ストーンズのコンサートに行ってミック・ジャガーの軽やかなフットワークに感動したが、日本の小劇場演劇界には流山児祥がいる。小劇場=党派を超越・横断した流山児さんのプロデュースのパワーと熱意がなければ今の演劇状況はどうなっていただろうか。
 媚びず・へつらわず・妥協せず。権威となることを潔しとしない無冠の帝王・流山児祥は日本演劇界のミック・ジャガーだ。
2014-03-13 14:47 この記事だけ表示
2013年11月公演「無頼漢」の追加劇評です。

◎テラヤマプロジェクトvol.2 『無頼漢-ならずもの-』〜流されてゆく「日本の現状」を映し出す〜 
演劇雑誌「悲劇喜劇」2014年2月号演劇時評   宮内淳子(日本近代文学)

宮内 この舞台を観るには、まず中池袋公園に集まること、という指示があります。時間が来ると夜の公園がライトで照らされ、「ミズノニクシ」(水野憎し)の旗を掲げた芝居者たちや、それを追い掛ける捕り手たちが登場。水野忠邦の「天保の改革」によって抑圧された者たちの反抗と、それを取り締まる者たちなんですが、まあ、「ミズノニクシ」は、どうみても「アベノミクス」のもじりですね。帰宅途中のサラリーマンたちが、不思議そうに横眼で見ながら、駅へ向ってそそくさと歩いてゆきます。寺山が持っていた劇場外の空間へのこだわりを、ここで再現したものでしょう。しばらく追いかけっこがあってのち、公園の公衆トイレの屋根でうたう座頭たちに見送られ、公園前の豊島公会堂へ入ってゆくと、ほどなく芝居が再開されます。

「無頼漢」は、1970年に篠田正浩監督が寺山修司脚本で撮った映画で、今回はそれをもとに中津留章仁が脚本を書き、流山児祥演出で舞台となりました。河竹黙阿弥「天衣紛上野初花」をもとに、天保六花撰と呼ばれた河内山宗俊、片岡直次郎、金子市之丞、暗闇の丑松、森田屋清蔵、花魁の三千蔵が登場しますが、寺山は、それぞれの人物に独自の解釈をしています。たとえば映画の直次郎は仲代達夫が演じているのですから、黙阿弥の直次郎のような優男ではありません。遊び人にしても、もっと骨太です。そのくせ、同居する母親の愛情過多に悩まされるという、さながら寺山その人のような面を見せ、三千歳との間に割り込んでくる母をもてあまし、2回も捨てにいったりします。「どこに捨てられても、またきっと帰ってくるよ」と言う母親を映画では市川翠扇が演じていて、今は亡き名優の演技を映像でも見られる幸福を感じますが、舞台で母親を演じた三ツ矢雄二も、美声はもとより存在感があって引き付けられました。

映画の河内山は丹波哲郎です。黙阿弥の河内山は、例の松江邸での「悪に強きは善にもと」という名セリフで大名をやっつけ、高笑いをしつつ花道を引っこむところが有名です。映画の河内山は世直しの想いを秘め、最後は水野に迫って行く。同じ時、宗俊と呼応するように、一揆の集団が江戸の町を駆け抜け、ご禁制だった花火が打ち上げられる。寺山の「無頼漢」において反権力がこんなかたちで出て来るのは、70年安保が背景にあるからでしょう。しかし、宗俊は殺され、水野は「一揆で権力は倒せない。権力は交代するだけだ」と言います。冷徹な現状認識ですね。でも虚無ではない。

舞台では宗俊を山本亨が演じていて、松江邸で正体がバレると無謀にも切って出て、たくさんの仲間とともに切り死にしてしまう。山本亨は、殺陣で魅せました。映画で絵金の極彩色の残酷絵が目立っていましたが、舞台でも浮世絵が装置にありました。また、映画で効果的に使われていた死神の面も、舞台に引き継がれました。映画で上がった花火は現状を破ろうとする庶民の心意気でしょうが、豊島公会堂での映像の花火は、映像のせいもあって色が薄かった。危機的な時代ながら反権力へ向けてのエネルギーは感じられず、不満をくすぶらせつつ、流されてゆく「日本の現状」が写されているような気がしました。

でも、そんな時代だからこそ、寺山の芝居が観たいし、今回の舞台も観られて良かった。
演出の流山児祥は状況劇場や早稲田小劇場に在籍したことがあり、1970年に自ら「演劇団」を創設した年に寺山と会い、交流が始まる ---という、アングラ演劇を肌で知り、現在も疾走中の演劇人です。
                                          
今回の公演は豊島区テラヤマプロジェクトによるもので、これは豊島公会堂で寺山の作品を上演する企画です。昨年は「地球☆空洞説」を上演し、来年は「青ひげ公の城」が予定されています。

◎テラヤマプロジェクトvol.2 『無頼漢-ならずもの-』〜劇的時空のたくらみ〜 
演劇雑誌「テアトロ」2014年2月号劇評   演劇評論家:中本信幸 

テラヤマ☆歌舞伎『無頼漢』(原作=寺山修司、脚本=中津留章仁、演出=流山児祥、音楽=上妻宏光) は、豊島区制施行80周年記念事業の一環として3年連続で 「テラヤマ演劇を上演する企画」 の第2弾である。昨年、『地球☆空洞説』が上演されている。第3も期待される。11月29日には豊島区長高野之夫も特別ゲスト出演した。「開演時刻の30分前までに、本会場の豊島公会堂から小道を隔てた中池袋公園に来たれ!」と事前に広報されていた。開演のほぼ1時間前に公園にいたが、幸い快晴に恵まれ、数名の出演者らしき人物が点在したり徘徊したりしていた。やがて観客たちは、本会場の豊島公会堂に案内された。

テラヤマ歌舞伎へのたくみな誘導である。ストリップ小屋や野外劇、街頭演劇に携わった評者の青春の血が騒ぐ。演出の流山児祥が猥雑で破天荒なテラヤマ歌舞伎の神髄を示現した。

1970年に寺山修司と篠田正浩監督が映画化した『無頼漢』の原作シナリオをもとに中津留章仁が「不服従の意思(=革命=)」と無惨な結末を描く猥雑で破天荒な群集劇で、現在を照射する。時代背景と現代を、映像などで紹介するほうがいい。
 
天保13年、水野忠邦の天保の改革によって庶民が不満、苦悶が充満する。役者志望の遊び人・片岡直次郎(五島三四郎)が、大口屋の美しい花魁三千歳(田川可奈美)を知り、彼女との結婚を反対した母親のおくま(三ツ失雄二)を川に捨てる。無頼漢で知られる茶坊主・河内山相俊(山本亨)が、弱いものをいじめるやつらに戦いを挑む(無頼漢たちが一揆を企てる。中津留章仁作詞の「水野憎ス」の紙の瓦板と唄が、ひときわ目を引く。100人のオーディションで選抜された田川可奈美が、美しい花魁三千歳役で晴れのデビューを飾った。五島三四郎、外波山文明、谷宗和、さとうこうじら多数の適材適所の人材を集めた流山児★事務所の機動力には感服する。中池袋公園と屋内劇空間の豊島公会堂の機構をたくみに使っている

◎テラヤマプロジェクトvol.2 『無頼漢-ならずもの-』〜時代表現者たちの思いを結集 〜  
演劇評論家:今野裕一 「公明新聞」 2013年12月13日

東京・豊島区のテラヤマプロジェクト第2弾は、流山児祥演出の「無頼漢」。1970年、篠田正浩の映画「無頼漢」の脚本を寺山修司が担当した。その脚本を中津留章仁が戯曲に書き起こした。寺山修司の脚本「無頼漢」は、もともとは河竹黙阿弥の歌舞伎「天衣紛上野初花(くもにまごううえののはつはな)」を下敷きにしたものだ。流山児祥は、複層する経歴をもつ戯曲を、非常に分かりやすく見やすくストレートに、巧みに纏め上げて演出した。
 
「天衣紛上野初花」は、河内山宗俊が大名に一泡吹かせるという、お上に反発する庶民感覚が元になっている。背景には、酒落本、歌舞伎、花火が抑圧された水野忠邦の天保の改革がある。そして70年代、寺山修司たちのアングラはやはりマスコミに叩かれ、逆に体制に叛旗を翻したりしていた。そして今、いろいろな意味で表現が抑圧されている。
 
流山児祥は、その三つの時代の表現する人たちの思いをこの芝居に結集している。寺山修司は、演劇で社会革命が起こせると語っていた。人の心を変えられると思っていた。流山児祥は、その寺山修司の志をもってテラヤマプロジェクトを遂行している。今回は、特にダイレクトにそのメッセージが伝えられている。
 
オーディション・ワークショップで集った40人近いシニアの役者たち、オーディションで抜擢された田川可奈美(三千歳)そして新人の五島三四郎(直次郎)。周囲を固めるのは、山本亨(河内山宗俊)、三ツ矢雄二(おくま)、外波山文明(鵙市)など広く集められた新旧の役者たち。舞台上でキャリアの異なる役者たちが見事に融合している。
 
気持ちや情熱を全面に出させて演じさせる流山児祥の演出ゆえだろう。庶民のパワーがひしひしと舞台から伝わってくる。
2014-01-29 19:36 この記事だけ表示

CORICH舞台芸術 BYうさぎライター ☆☆☆☆☆
一昨年のインドネシア、昨年の英国、カナダと回った海外公演で喝采を浴びた作品。
“見世物”のだいご味、芝居の原点を感じさせるエネルギー溢れる舞台にこれがアングラであるとかなんとか、そういう括りなどどーでもよくなる。
役者陣と演出の充実ぶりに、レパートリーというシステムの良さを再認識した。
改めて“詩人が書いた台詞”の、言葉のすごさを感じる舞台だった。

舞台中央にドラキュラが入るような棺桶が立てかけられ、蓋に時計が嵌め込まれている。
大正時代の下町の葬儀屋、この家の人間は父親の団十郎始め猫に至るまで皆死んでいる。
一人娘の歌留多だけが生きていて、彼女は盗人・墓場の鬼太郎に恋して結婚すると言う。
団十郎は死んだ美少年に娘を誘惑するように持ちかけ、歌留多を何とか死の世界へ取り込もうとするが…。

全員白塗りの顔でキョンシーみたいだから死者であることがすぐ分かる。
それが実に生き生きとしているから可笑しい。
着物をアレンジしたキッチュな衣装がカラフルでいかにも外国でウケそう。
歌って踊って、生きている者を死の世界へ取り込もうという目的に向かってまっしぐら。
「♪さあ、思い出してみな、死んでないヤツが一人でもいたか?♪」

のっけからこの価値観の逆転が素晴らしい。
「不完全な死体として生まれ、何十年かかかって完全な死体となるのである」という
テラヤマ自身の言葉通り、生きていることなど完全なる死体になる為の通過点に過ぎないのだ。

墓場の鬼太郎がとても魅力的で、演じる伊藤弘子さんがタカラヅカのように素敵。
ソロも確かな歌唱力で、安心して聴いていられる。
何を盗んでも朽ち果ててしまうなら「視えないものを盗んでやる」という
盗人としての矜持も鮮やかに、死の世界でも変わらずこれを貫くところが痛快だ。

鬼太郎の仕事を助ける獄門次を演じた谷宗和さん、登場人物の多くがカタギではないが、中でも裏街道を歩んできた人間らしい軽やかな身のこなしや台詞に色気があってとても魅力的だった。

卒塔婆おぎんを演じた平野直美さん、お歯黒のメイクとキョーレツなキャラで忘れられないが、歌も上手い。
すごい存在感で、舞台に出て来るとどうしても目がそちらに行く。

棺桶も使った出ハケが自然で人数の多さを感じさせないスピーディーな展開。
歌が話の流れを断ち切るような舞台も多いが、これはむしろ流れを加速させる。
その理由は歌詞とダンスの表現力だと思う。
歌詞が台詞と強くリンクしているから聴いていて無理がない。
そして振り付けが、芝居の続きとして違和感なく“演じられている”。
エネルギッシュな舞台だが、勢いで押し切るのではなく緻密なバランスが感じられた。

この日は流山児★事務所の次回作品「テラヤマ歌舞伎 無頼漢」の脚本を担当する中津留章仁氏の姿もあった。「作品を作ることは人と人とのぶつかり合い」という流山児氏。
テラヤマの詩的な台詞を、“論理”の中津留氏がどんな本にするのか、今から楽しみだ。

2013-10-06 12:00 この記事だけ表示

いっちの「舞台だいすき」

POPでカラフル、なおかつシンプルで分かりやすく…流山児★事務所【花札伝綺】

花札伝綺、今まで観た中で1番POPでカラフル、なおかつ今までよりシンプルで分かりやすくなっていました!

私は青木砂織さん演出の花札伝綺は2011年のレパートリーシアターから観ているけど、私の中では今回が1番しっくり来たような気がします。

今回は開演前から舞台上のそこここに「死人」(=キャスト)がいて、客席には喪服姿の女性(=青木さん)がいてお客さんに「故人とはどういうご関係ですか?」なんて泣きながら訊いてたり(笑)…開演前からすでに花札伝綺の世界が出来上がっていました。

そして舞台本編では五島三四郎さんと山下直哉さんという2人の新しいキャストが入ったことによって、元々この舞台が持っている明るさの度合いがさらに増したような。
終演後、青木さんとお話をする機会があって、その時に青木さんが言っていたのは「新しいメンバーの明るさもあるけど、その(新しいキャストの)2人を下支えするレギュラーメンバーのパワーがすごい」…それを聞いてなるほど納得。
新しいキャストの2人のフレッシュさと、レギュラーメンバーの経験値がうまくミックスされているんですね。

そして演出自体も今までとはガラリと変わっていて、今までの歌が短くなったり新しい歌やセリフが増えたり…いい意味で色々なものが削ぎ落とされてシンプルになっていました。
シンプルになった分、分かりやすさも増したかなと。
これに関しては青木さん曰く「去年海外でやって、どこをどう削ぎ落としたらいいのかが明確になった」…これも花札伝綺を知り尽くした青木さんだからできること…ふむ、さすがだぁ。

とは言っても、劇中の歌のほとんどを口ずさめちゃう私(笑)…久々に観た花札伝綺、ホントに楽しかった!

そして今日から(!)津→中津川と国内ツアー、そして来年早々にはモントリオール&NY(再演!)の海外ツアー…花札伝綺の旅はまだまだ続きます。
1人でも多くの人に観てもらえますように!!

2013-10-06 10:37 この記事だけ表示

68年目の終戦記念日。いつものように黙祷。

で、盟友:塩野谷正幸の誕生日でもある。お互いに、想えば遠くまで来たもんだ。イマ、塩野谷はシアターグリーンで「青い月の夜」という作品で若年性アルツハイマーに罹った刑事役で元気に主演している。

打ち合わせが続いている。来年夏に予定している『義賊☆鼠小僧次郎吉』の東北沿岸6都市ツアー、岩手、宮城、福島を廻ろうと思っている。でもって、札幌も。でその会場探し。

10月早稲田、津、中津川で上演予定の『花札伝綺』とともに義賊☆鼠小僧次郎吉』も海外レパートリーに!と動き出している。旅する演劇。旅する歌舞伎。
11〜12月冬の本場所『無頼漢〜ならずもの〜』@豊島公会堂の準備も進行中。
池袋中公園から始まる「街と繋がるテラヤマ歌舞伎」!40余名のエネルギーが街のど真ん中で炸裂する!
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で、夏の本場所ミュージカル『アトミック☆ストーム〜明るい未来篇〜』の劇評が「悲劇喜劇」9月号に。「流山児★事務所らしい企画で、これからもアングラ的香りを残して、社会に刺激を与えるものを創ってほしい」(日経新聞:河野孝)「反原発をテーマに、咽元過ぎれば熱さを忘れる日本人に向けて、怒りと悲しみをパワフルに舞台に乗せています。混沌とした世界を駆け抜けるエネルギーと姿は、アングラ劇の集大成のような音楽劇」(読売新聞:杉山弘)
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今夜は韓国「発」のミュージカル『結婚』をタイ二ィアリスで観劇。
2013-08-15 11:31 この記事だけ表示
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田中伸子氏の「芝居漬け」

新進演劇人育成公演(俳優部門)というのは主役の「男1」吉村公祐君(劇団B級遊撃隊)のことなんだろうなと思っていたら、他にも流山児★事務所から三人・・・坂井香奈美、小暮拓矢、山丸莉奈・・・がその対象であったそうだ。

劇団の枠を取っ払って、いろいろな(キャリアにしろ活動拠点にしろ)俳優達が会せる場を作るというのがこの育成公演の意図なのでしょう。劇団公演では実現しにくい顔合わせ(まあ、流山児★事務所の場合は外部との交流も頻繁に行われていて風通しもかなり良さそうだが)が観れるという意味でもどんどん積極的にやってほしい。

スズナリの舞台空間をそのまま、説明にあるように何もない裸舞台で歌って踊って、子供に戻って(女優陣はママ役とその子供役と二役をこなす)、、とまさに役者の身体ひとつで表現する演出。
役者を見せる舞台だった。

2013-07-30 09:53 この記事だけ表示